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朝に礼拝 夕に感謝!
京都にある老舗仏壇・仏具店から「あんなこと」「こんなこと」さまざまな情報を発信します。朝(あした)に礼拝(らいはい) 夕(ゆうべ)に感謝!
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定朝法印961回忌。
毎年行われている、定朝忌(じょうちょうき)。

今年で961回忌となります。

定朝(じょうちょう)とは…
仏像彫刻、仏具製作の開祖として、平安時代、京仏具の草創期に活躍した仏師。
宇治の「平等院 鳳凰堂」の中央に安置されている丈六(じょうろく:身丈4.8m)の
阿弥陀如来坐像がこの定朝さんの代表作品です。

当時、ご自身の関係する職人をまわりに集めてスタートしたのが「七条仏所(しちじょうぶっしょ)」。
このときのシステムが京仏壇・京仏具の職人分業の基礎となった…という認識です。


毎年、仏具組合の役員さんを中心としてご案内をいただき、この千本十二坊 蓮臺寺さんへ。
仏像彫刻家協会の皆様がこの法要をお世話いただいています。

まずは御本堂で”おつとめ”があります。

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その後、お墓へ移動してお参り。

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京都でこの仏具の仕事をさせていただいている以上、この定朝さんには
感謝をしながら過ごさなければならないと思います。

仏像彫刻はもちろん、仏具職人の素晴らしい匠の技術が10年後、20年後も
必要とされる環境を作っていくことが我々の使命でもあります。

がんばりましょう!

フランスからのご見学!
先週から今週に掛けて、かなりのハード&タイトスケジュールでした。

フランスはパリからロナンさんにお越しいただきました。
プロダクトデザイナーとしては、かなりの人気もんです。

「京都仏具職人さんの技術を応用して新たなプロダクトを創る。」
というコンセプトのもと、粛々?と新しいプロジェクトが進行しています。

彼にはみっちりぎっしり京都の職人さんを回っていただきました。

以下、職人さん写真です。どれがどの工程かわかりますか?

ロナン・橋本木地

ロナン・岡田長
ロナン・中谷
ロナン・倉本
ロナン・山村
ロナン・島田
ロナン・中嶋
ロナン・下出
ロナン・須藤
ロナン・山本合金
ロナン・山崎
ロナン・長谷川着色

各職人さんには、かなり協力して工程を見せていただいたと思います。
今後どんなプロダクトが生まれるのか、興味津々とっても楽しみです。

ロナンご本人も、スペシャル通訳?さんも、随行さんも、そして私も、4日間よく頑張りました!
今回の見学に関わっていただいたすべての皆様に心より感謝申し上げます。


月刊 人事マネジメント
デカデカと掲載していただきました。

「月刊 人事マネジメント」9月号
http://www.busi-pub.com/jsaisin.html

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ある日、突然電話をいただいて取材したいとのこと。

「老舗のDNA-百年超企業は改革を恐れない」

なんともすごいタイトルで…
どこから弊社のことを聞いてこられたのでしょうか。

バックナンバーを見ていると、
バスクリン、東洋インキ、小西ボンド、タキイ種苗などなど
名だたる企業が名を連ねていらっしゃいます。

うちのK店長に話をして、
当初だけ概略を申し上げ、その後の対応をお願いしようと思ったのですが、
ダメですね〜どうしても口が回ってしまいます。

改革とかそんな格好良いものではないと思うのですが、
いまタイムリーに取り組んでいることはスラスラ出てきます。

本社ビルリニューアルの話、文化財修理の話、デザイナー製品の話、
まだ道半ばという事業のこともお話しさせていただきました。

結局というかやっぱりというか、大半私がお話をすることになってしまい
K店長には申し訳ないことをしました。

文面を一通り読みましたが、
ええんかいな?というくらいかなり“盛って”あります(笑)

この雑誌は一般に販売されていないとのこと。
大変残念ですが、本社に2冊いただいていますので、
従業員の方は私までお声がけください。


魔鏡の鋳込み作業
京都の仏具職人さんには様々な方がいます。
その中でも鋳造の職人さんは特殊な部類に入ります。

この職人さんは、平素は寺院の三具足(みつぐそく)といって
大きな燭台、花瓶、香炉類を作っているのですが、
もともとは神社の「鏡」を作っている方です。
昔ながらの鋳物の金属鏡を作っているのはここだけ?ではないかと言われます。

そして、その中でも特徴のある「魔鏡(まきょう)」は大変興味深い製品です。
弊社本店にも展示していますが、種も仕掛けもある不思議な鏡です。

今回はご縁あって、その魔鏡の鋳込み作業を見学させていただきました。

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端的に言うと、唐金(からかね)などの地金(今回は白銅)を炉で溶かして、
あらかじめ作っておいた型へ流し込みます。
特に魔鏡は一つひとつの砂型の手作りなので、型は一回限りなのです。

それでは鋳込みの映像をご覧ください。(ちょっと重いかも知れません)



この砂型の技術を貴重なものとして、
鏡の用途以外にも何かに応用できないかと考える次第です。

10年後には、京都仏具職人さんの技術が世界を席巻する日がくるのでは?
とワクワク期待しています。


京仏壇・京仏具 技術コンクール2018
毎年、この時期に行われます「京仏壇・京仏具 技術コンクール」。


今年も京都、岡崎の「みやこめっせ」伝統工芸ふれあい館において
2日間開催されました。

前日は出展品の審査。

仏具組合理事長、商部・工部副理事長はもちろん、近畿経済産業局(経済産業省)、
京都府、京都市からも伝統産業ご担当の方々がお越しになります。

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12年以上の経験を持つ伝統工芸士、12年以下の若手、新デザイン部門と、
3つのカテゴリーに分かれます。

ここの審査の難しいところは、半製品での出展が多いということです。

京仏壇・京仏具は各職人による分業体制で一つの製品が出来上がりますから、
それぞれの工程を見ようと思うと、その部分で止めておかないとなりません。

半製品ということは、完成していない途中段階ということですから、
どうしても見た目が美しく見えないことも多いのです。

今まで仏像や蒔絵の入賞が多いのは、
そのものが完成品に近い工程であることが一因でもあります。
審査をされる方々は日常こうした技術には接しておられませんから、
その場でのレクチャーがあっても、評価するのは難しいものとなります。

しかも、様々な工程の分業複合体ですから、
完成に近くなればなるほどすでに多くの手がかかっていて
その技術部分“だけ”を抽出して評価するというのは、専門家でも悩むところです。

しかし、今回も錺(かざり)金具、鋳造などの金属製品においても
しっかり作ってありましたし、金箔も美しく押してありました。


今後、ますます京仏具職人の技術が磨かれ、他の様々な分野にも進出されますことを
心より念願しています。


「京仏具工芸協会」総会 2018
暑い日が続きますね~
ここ数日の京都は“暑い”より“熱い”の方があっている気もします。

本日は山鉾巡行の前祭(さきまつり)でした。

長刀のお稚児さんは、京都JC後輩で歴代理事長の小林君の息子さん、
脇の禿(かむろ)は、これまた後輩の伊東君と大岩君の息子さんです。

酷暑の中、皆さんよく頑張られました!

私もJC現役時代、炎天下で「郭巨山」、土砂降りで「月鉾」を曳きましたが、
やっぱりお祭りはテンションが上がりますね!


さて
毎年恒例、前祭の宵山には若林職人の会「京仏具工芸協会」総会があります。
場所は、決まって「ちもと」さんでの開催となっています。
今回も職人さん、弊社管理職あわせて50名ほどの参加となりました。

そして講演タイムは林口砂里さん。

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富山県高岡市のご出身のクリエイティブ&ソーシャルプロジェクトプロデューサー、
現在は富山と東京の2拠点を中心に現代美術、音楽、デザイン、仏教、科学と
さまざまな分野で活躍されています。

最近では西本願寺さんの若者向イベントにも企画から参画され、
京都に続いて富山、築地でも開催されました。



富山県高岡の銅器、漆器の生産は、ピーク時の1/3に落ち込んでいます。
しかし、銅器については少し復活の兆しが見えて来ていると。

これは「能作(のうさく)」という鋳造の企業が先頭に立って、
いくつかの製造者が新しい取り組みを進めてこられたところにあります。

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(能作新社屋・工場)

もともと仏具製造の下請が多かった高岡銅器。
消費の変化による従来製品の落ち込みにより危機感が膨らんでいきます。

行政がデザインに対して理解のあるこの富山県において、
多くのデザイナーとの取り組み、異分野の商品開発、各イベントによって
行動している企業、職人さんから変化が出てきました。

成功事例の一番手、能作さんは、最近社屋・工場を建て替えられ、
さらに工場を“観光”として一般に開放し受け入れられています。
そして取り組みが実を結んできています。


京都においては少し事情が違うかも知れませんが、
仏具職人の手仕事の活用は、考える以上に多方面に応用が効くのではないかと
最近感じています。

多くのデザイナーに少しでも職人の現場を見てもらい、
ご自身の仕事にどのよう活用できるかをイメージしてもらうことが大切です。


本日の林口さんのご講演が響いた人と、全く響かない人とでは
この先、かなり差があるのでは??と感じた次第です。


デザイナー製品 製作中!
現在、「銅板に金箔押」という依頼をいただいております。
(詳細は語れませんが…)

これは照明器具になる製品の一部であり、
東京のデザイナーM氏より依頼をいただきました。

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今までお付き合いの各方面に製作の依頼をしたところ、
なかなか良い回答が得られなかったと言われます。
手作りでしかも特注作業となると、できるところはかなり限られますね。

そして京都の仏具職人さんは木地製品~金属加工まで多岐に渡るため、
それぞれの工程で使える場面が出てきます。
可能性はかなりの範囲であると感じます。

特に数点~十数点となるような製品を作る場合、
数百~数千点以上のロットを作る工場を稼働させるわけにはいきません。

試作品から修正をかけて本製品にまで持って行く過程においても
何度も打ち合わせが必要になります。

職人さんとデザイナー(メーカー)さんの間に、
我々のようなプロデューサー&ディレクター的存在がいると
あらゆる意味で話はスムーズに進みます。

そこには何十年もの間お付き合いしている関係性がありますし、
職人さんの中でも、特に後継者である若手の方々には話が繋がりやすいです。


今後もさまざまなデザイナーさんに対して
仏具職人ご見学のアプローチを行っていくとともに、
ご依頼いただくことに対して前向きに対応していきたいと思います。


珍しい職人さん
京都には(仏具業界には)珍しいことをしている職人が多くいらっしゃいます。
最近、ご見学の依頼が多く私が同行することも多いため、大変勉強になります。

いつも見慣れている、そんな我々でさえ常に新たな発見と気づきがあります。
間違った認識をしていることもあります。

一般の方々にとっては、もちろん全ての職人さんが珍しいのですが、
下記の方々はその中でも他では見られない金属製品の貴重な方々です。



・蝋型鋳造(ろうがたちゅうぞう)

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(手で造形しているところです)

鋳造の技術は数々あれど、“蝋型”は国内おいてほとんど存在しません。
ロストワックスという技術とも製法を異にするものです。

型を蝋で1回1回作って、1回1回焼いて溶かしてしまいます。

その型を作るのも職人の仕事で、溶かした蝋型用の蝋を
まるで飴細工のように“ヒネって”造形していきます。

下地(本体の厚み)の蝋に造形した蝋を貼り付け、まず完成品に近いものを作ります。
その蝋の部分を溶かすと空洞ができ、そのスペースが金属の通り道になります。
口ではなかなか説明できませんが。他の量産による製品とは精度が違います。



・金属着色

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(煮色工程:企業秘密は隠しました)

仏具の金属鋳造は、ほとんどが「銅」の合金です。
真鍮(黄銅)は銅と亜鉛の合金ですし、
唐金(からかね)と呼ばれる京仏具の基本合金も、銅に他の金属を合わせたものです。

その合金に着色するのが色着けやさんの仕事。


着色の基本は酸系の薬品液と化学反応させることにあります。
銅の成分がこの液と反応を起こして表面の色変化を起こします。
また、キレイに仕上げるだけでなく、これが長年の表面保護にもなります。

このうち一部の製法は薬品液を熱く煮ながら仏具をそこへ浸けるので、
「煮色(にいろ・たきいろ)」といいます。
合金の成分の違いでここまで出てくる色が違うのかと驚きます。

仏具で多いのは「宣徳(せんとく)」といって、漆を焼き付けながら塗ります。
「おはぐろ」は釘などの鉄分を溶かした液を何百回と付けていく手法です。

他にも技法はありますが、着色はかなり興味深い工程です。



・魔鏡(まきょう)。

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(鏡表面を削り、磨く作業は大変です)

もともとは神社の鏡を作っていた職人さんです。
仕事の都合上仏具も作られるようになり、お付き合いするようになりました。

ここでは魔鏡といって、細工が施された鏡を専門に作っています。

かくれキリシタンなども使っていたと言われていて、
ここに光をあてて投影されたものに、この鏡にはない模様が映ります。
キリスト像や、動物の絵など、最初はなぜ映るのかがわかりません。

弊社本社1階に置いてありますので、ぜひその目でお確かめください。


ということで、以上珍しい金属職人3名をご紹介しました。
これは弊社職人さんのほんの一部に過ぎません。

京都は本当に魅力的で興味深いところですね。


平成30年度 京都府仏具協同組合 総会
5月29日に京都府仏具協同組合の総会が開催されました。

商部・工部、それぞれ多くの出席者で賑々しく開催されました。

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私は本年度、会計幹事というお役目をいただいておりますので、
決算・予算関係はそれぞれ表の数字を読み上げなくてはなりません。

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これがまたホテルの会場が暗く、しかも老眼なので読めないのです(>_<)


議案の中で、会場からのご意見・ご質問は工部から相当数出てきました。

但し、質問内容や質問者はいつも同じパターンであることが多いです。
組合の事業内容が特に工部メンバーにしっかり伝わっていないのではないかと
思います。

それぞれの事業が何のために行われていて、
組合員に対してどのようなメリットがあるのか
将来にわたって何を目標としているのかを明確に伝えなければなりません。

同じことを毎年マイナーチェンジでやっていた時代は良かったのですが、
今は大きく変わらなければならない時なのです。
そこを理事役員はよく考えて動く必要があります。


さて、懇親会はいつもながら盛り上がりました。

うちの相談役は、京都商工会議所 副会頭としての出席。
仏具組合の顧問でありながら、来賓という微妙な感じです。

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それでもやはり存在感はありますね。


来賓で京都府の山下副知事もご出席でしたが、まあそれはいいとして
懇親会途中で、門川京都市長が乱入!いえ、お越しになりました。

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壇上に上がられた門川さん、
いきなり「あしたににらいはい ゆうべにかんしゃ!」とうちの社是を叫ばれまして、
「それは組合のキャッチフレーズとちがう!」と突っ込みが入っていました。

市長、大丈夫でしょうか。

多くの職人さんと交流することができ、私にとっても有意義な総会となりました。
ありがとうございました。


デザイナーさんのご見学!
昨年の11月に本社レセプションの際には、
多くのデザイナーやデザイン関係の皆様にお越しいただきました。

その後、多くの方々からお声がけをいただき、
若林の技術として、京都の仏具職人さんを見学していただくとともに
技術を知ってもらう機会が増えました。

京仏壇・京仏具の工程はそれぞれの工程が分業で、その工程も多岐に渡り、
いくら口頭で説明しても解っていただけないのが現状です。


今回は日本人の若手デザイナー、I氏のご一行様でした。

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主要な職人をまわり、実際にパーツを目の前にしながら説明を受けると
すぐ理解していただき、鋭い質問が飛んできます。

まさしく“百聞は一見にしかず”ですね。


今後、仏具職人の技術がどの方面、分野に活かしていけるのか、
弊社も私も日々考えていますが、
やはり異分野のプロダクトに接している方々、特にデザイナーの皆さんは
製品の姿としてだけでなく、材料、製法についての造詣が深い方々が多く、
お話ししていても具体的な可能性を感じます。

今後も仏具職人の技術を知っていただくこと、
そしてその先のプロジェクトを粛々と進めて参りたいと思います。

職人の皆様、よろしくお願いいたします!

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